サッカー

フットボールネーション

大武 ユキ
小学館
ビッグコミックス

このマンガのレビュー

人間の身体とその運動の仕組みをめぐるスポーツ科学の進展は目覚ましいが、その知見をふんだんに取り入れ、サッカーの練習や技術をめぐる常識、通説を次々覆していくこの作品には、最良の学習マンガの面白さが含まれている。その説得力は、ただ言葉で最新の知見を説明するだけでなく、その知見を実践できている選手とできていない選手の体の使い方の違いを的確に描いて見せる大武の表現力に基づいている。 宮本 大人

ある時期からサッカー選手の体つきが変わった?筋骨隆々というよりは、しなやかで、背筋を伸ばし、力を抜いてプレイする選手たち。そして一気に世界に通用する選手が増えたような?本作を読むとそんな疑問というか違和感があった事に気づかせ、答えを示し、スッキリさせてくれました。スポーツを本作のような切り口で示してくれたのは、マンガの可能性を改めて感じることになりました。 小川 剛

現代サッカーの理論に基づき、根性論ではないサッカーマンガとして、一線を画した同作。トレーニング方法一つとってみても、これまで通説だと思われていた方法をことごとく根底から覆していく。もも裏の筋肉への着目など、サッカーをしていない人でも、普段の歩き方や立ち方を意識させてしまうくらいだ。同時に、最新のサッカー理論がどれだけ進化しているかが分かる。現代スポーツが、いかにして科学的な根拠や理論を追求することで、より高みを目指すことができるかを知ることができる。 江口 晋太朗

気合や根性、友情の力で強敵を打ち倒すスポーツマンガの定石を根底から覆す、サッカーをする人も、しない人にも読んでほしい「サッカーを科学する」マンガです。フットボールネーションには、「なぜ××なのか」という問いがふんだんに出されては、その問に対する納得度の高い解答が導き出されます。サッカーがうまいとはどういうことなのか。そもそもサッカーは身体のどこでするスポーツなのか。最先端の科学的見地を取り入れた、読むと翌日からプレーが変わるほどの衝撃を私たちにもたらしてくれる。サッカー好きでなくても「なるほど!」と手を打つ一冊です。 工藤 啓

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