パラ陸上

ブレードガール 片脚のランナー

重松 成美
講談社
義足とともに駆ける、さわやか少女マンガ

このマンガのレビュー

どちらかと言えば少年・男性向けのマンガ雑誌に多いスポーツマンガの中で、女性向けマンガ誌に、細く繊細な描線でもって、障害者スポーツを描いた意欲作。近年、義手義足は、技術の向上で使用感など基本的な性能が十分に発達していることもあり、カッコよさや美しさに注目しての開発が目立ってきている。本作は、病気で片脚を切断した少女が、スポーツ用義足「ブレード」とそれを使った陸上競技の魅力を知り、試練を乗り越えて成長していく王道の物語に、義足技術と障害者スポーツの最新の知見を丁寧な取材で盛り込んでいる。全編を貫くのは「ブレードで走る姿は輝いている」という信念で、読者の固定観念を心地よく揺さぶってくれる。 表 智之

競技用義足にフォーカスした青春ストーリー。そのカッコよさ、能力、そして魅力をなんとかして引き出したいという主人公と、開発やサポートに関わる人たちの姿勢が気持ちいい。漫画の描写においてもその姿勢が貫かれているところがカッコいい。この競技の音を感じに、フィールドに行きたくなる。 鈴木 重毅

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