このマンガのレビュー
車椅子競技では、井上雄彦『リアル』でも描かれたバスケットボールが比較的知られているが、こちらはラグビー。車椅子同士のぶつかり合いが認められた唯一の公式競技として「マーダーボール」とすらあだ名される激しい競技ゆえ、アクション要素はたっぷりだ。主人公は、交通事故で下半身に障害を負った女子高生。小柄な少女がずば抜けた車椅子捌きで相手をかわし、コートを駆け抜けていく様は胸がすくようだ。競技の中で経験する激しいぶつかり合いが、「障害者」生活の中で少女が人知れずため込んだ鬱屈を一つ一つ打ち砕いていく展開も痛快で、かつ、しみじみと考えされられる。 表 智之
事故により車いすを使うようになった女子高生アサリが、車いすラグビーの世界へ。激しいぶつかり合いを体験して、アサリ自身の葛藤、事故から変わってしまった家族との関係をも超えて、みるみる上達していくアサリが熱い! みさき 絵美