野球

グラゼニ

原作:森高 夕次、作画:アダチ ケイジ
講談社
「グラウンドにはゼニが落ちている」ープロ野球を「金」から描く

一流とは言えないプロ野球の中継ぎ投手・凡田夏之介を主人公に、プロ野球をお金(主に年俸)という新鮮な切り口で描いた野球マンガ。今回「スポーツマンガ」として本作を選んだが、本当は「プロ野球」という職業を扱う「お仕事マンガ」のジャンルに入れたほうがいい作品なのかもしれない。プロにとって試合はお仕事の場であり、その成績は来年以降の年俸に直結し、その後の人生をも左右する。プロ野球の金銭を巡る裏側と、移籍や残留に関する悲喜こもごものリアルを重くなり過ぎずに読めるのは、絵を担当する足立金太郎先生の愛嬌のある絵柄ゆえだろう。椎名 ゆかり

主催
助成