©山本鈴美香/ホーム社漫画文庫
テニス

エースをねらえ!

山本 鈴美香
ホーム社漫画文庫
スポ根テニスマンガの傑作! 何度読んでも夢中になれる

スポーツマンガというカテゴリーにはとてもおさまらない不朽の名作。もちろんテニスを描いた作品なのだが、通常スポーツマンガにほぼ必ず存在する主人公の明確なライバル的な存在の選手が出てこないことがまず画期的。試合のシーンよりも日常の練習風景、コーチや先輩後輩らとの人間関係、さまざまな出来事を通じての主人公岡ひろみの挫折と成長こそが本作の魅力。さらに、前半の宗方仁、後半の桂大悟の二人のコーチが放つ名言の数々は、とても20代半ば過ぎの言葉には思えず、マンガを超えた哲学書と言っても過言ではない。本作を書き上げたのちに作者が宗教家になったのも納得。筆谷 信昭

主催
助成