©小山ゆう/小学館
陸上

スプリンター

小山 ゆう
小学館
精神と肉体のギリギリに踏み込み100メートルに命をかける

陸上競技を描いたマンガはそう多くはないが、その中でも100メートル走をテーマとした稀有な作品。1980年代に描かれたマンガゆえ、まだ日本人男子には100メートルでの「10秒の壁」が高くそびえ立っている。それゆえ10秒の壁を破ることは、肉体あるいは精神が人間の限界を超える「神の領域」であり、主人公結城光のライバル達はその領域で燃え尽きてしまう。主人公が陸上と実業界のどちらを選ぶかという選択も交錯しながら、世界王者と一対一の対決をするラストは見逃せない。日本人選手が10秒を切ることも珍しくなくなってきた今だからこそこのマンガが面白い!筆谷 信昭

主催
助成