主人公の沖田圭介をはじめとして、本作に登場する人物は様々な形でゴルフに真摯に向き合っている。中には志半ばで逝く人、壁や不運にぶつかり道をあきらめる人もいる。だが、その姿はすがすがしく、どこまでもまっすぐである。奇をてらうこともなく、ド派手な展開や演出もないが、コースを一歩一歩歩くように、ゴルフの深さを教えてくれる作品である。森尾 貴広