選者の一覧

御子柴 雅慶

MANGA ART HOTEL TOKYO代表

レビューの一覧

陸上

マラソンマン

井上 正治
講談社
週刊少年マガジン
昭和感を全開に感じるマラソンマンガです。親子二世代に渡って繰り広げられ、北海道マラソンや箱根駅伝などの実際の大会やそれを取り巻く日本の昭和の文化が感じられる作品です。マラソン全然関係ない展開になったりするところなどマガジンらしさも感じられ、一気に全巻読んでしまえる面白さがあります。
陸上

Speed king

間部 正志
講談社
ヤンキーが兄の影響もあり100メートルに目覚めてく話なんですが、なかなかリアルなタイムなので、陸上部的にはすっと頭に入るリアル感がありました。最終巻だけ割と飛んだ気はしましたが、最後までリアルなタイムで当時の少し先を行く感じが良かったです。
©︎坂田信弘・中原裕/小学館
陸上

奈緒子

原作:坂田 信弘、作画:中原 裕
小学館
困難を乗り越えていく、型破りな天才ランナーの成長物語
遅筋と速筋の両方が天才的に発達した壱岐雄介という天才ランナーの物語。型破りなスタイルで、駅伝でタスキをもらう直前にアンパンを食べてたり、中学1年生の時に100メートル(10秒55)で走りながら長距離でも敵なしの初代チート系ランナー。発売当時の2000年代前半では考えられないフルマラソンの世界記録2時間2分2秒を記録(当時、2003年に2時間5分を切り大騒ぎしていた)したり、実際の陸上感を反映してない感はありましたが、それから数十年が経ち、ケニア人のキプチョゲ選手が2019年に2時間1分台の世界記録を出したり、日本でも桐生選手が高校で10秒01出したりと、漫画の世界が現実のものとなっていきました。そんな未来を描いて夢を与えてくれていた作品だと思います。
陸上

なぎさMe公認

北崎 拓
小学館
週刊少年サンデー
天才的な長距離ランナーのなぎさと、天才スプリンターの亡き兄へのコンプレックスに苦しみながら短距離走者から中距離の800メートルに転向した主人公の雅斗。高校時代のような思春期は自分のアイデンティティの模索に苦しむ時期ですが、恋愛対象のなぎさと亡き兄という2者に対して相対的に自分を認められない主人公の葛藤がいかにも高校生ぽく、部活思春期を回想させてくれる作品です。
©山田 芳裕/小学館
陸上

デカスロン

山田 芳裕
小学館
十種競技の勝者がキングオブアスリートと言われる所以は
10種競技という高校で陸上部に入っている人なら誰しもが知っている(高体連は8種競技)が一般的には知名度の低い競技ですが、走・跳・投のバランスが必要な「キング・オブ・アスリート」の競技です。ここに超個性的な主人公の風見万吉の魅力と活躍を、圧倒的な迫力のあるアングルから表現した名作だと思います。種目の合計点数で競うゲーム的要素も読み進めると止められない面白さがあります。
主催
助成