競技かるたに青春をかける主人公たちの姿から、「一生懸命」の真の意味に気付かされました。本番で極限の集中力を発揮するために、日頃の練習から本気で取り組む姿は、運動部さながら。主人公・千早の、まっすぐに努力を続ける姿からは、「私も目の前にあるものごとに一生懸命取りくもう」という気持ちが自然と湧き上がってきます。主人公たちが競技かるたにかける「想い」が結果を大きく左右する、というのは、実社会でも大切な教訓だと感じます。また、読んでいるうちにいつの間にか和歌についての知識が身についているのもポイントです。
レビューの一覧
僕の従兄弟は同い年で、柔道をやっていて実は日本一。そんな幼い頃に見ていたマンガが『柔道部物語』。まずは表紙絵だけでも見てわかる小林先生のキャラの上手さ。主人公の名前が「三五十五」です。それだけでまずおかしい。その上、すごく面白い表情をしていて、これだけで面白い!その上、十五が色んな挫折を味わいながら、3×5=15の掛け算で、成長していくんです。柔道初めて2年半で県下敵なしです。なんともリアリティあります。キャラクターの面白いマンガを読みたいと思ったら、まずは『柔道部物語』を読んでみてください。
一般的なスポーツ漫画の爽やかなイメージとは異なり、個人競技でトップを目指す「苦しさ」を強く感じる作品です。100メートルを走るわずか10数秒間という"一瞬"にここまで哲学的な心情を盛り込み、語らせるのはとても魚豊先生らしい。デビュー作ということもあり絵はやや荒いように見えますが、それもまたテーマに合っていて、作品の疾走感が増しています。
ボクシングと言えばこれしかありません!!いじめられっ子が実はすごい能力を持っていたという設定ですが、まず一歩、勇気をもって始めることが大事であり、ライバルを通して、人間としても成長していく姿は感動です。スポーツを通して、成長することの大事さを学ぶ大人にも読んでほしい。
夏といえば、甲子園!毎年熱いドラマが繰り広げられる高校野球ですが、
そんな、高校野球がテーマのマンガは数あれど、その中でもこの作品は異色。なんと、高校野球と金(かね)がテーマになっている。そんな作品はこの『砂の栄冠』ぐらい。作者の三田紀房先生は、毎年甲子園に足を運んで観戦するほどのフリークだったり、『クロカン』『甲子園へいこう!』など、他にも野球漫画を描かれてます(そちらも違った視点の作品なのでおすすめです)。だかさこそ描ける高校野球の光と闇。足を思いっきり引っ張る身内の監督とかブラック要素満載の作品で綺麗事で扱われやすい高校野球で損得勘定がバリバリ働いてるのがすごく面白いです。
仲間!絆!友情!スポーツ漫画で描かれるようなそんな単純な青春群像劇ではないです。他人を蹴落としていかに上に上がるか、エゴを出せるか…
『ブルーロック』はそんなエゴイズムを炙り描き出す、サバイバル要素満載のサッカーマンガです。おすすめなポイントはなんといっても表情!バトルマンガと錯覚しそうなほどの迫力ともはや狂気じみた表情がすごく良いです。サッカー好きなテーマを題材としながら、わかりやすく派手な演出があるのですごい読んでいて引き込まれる作品かと思います。