©︎森末慎二・菊田洋之/小学館
体操・新体操

ガンバ!Fly High

原作:森末 慎二、作画:菊田 洋之
小学館
日本体操界の第一人者が原作の体操選手のバイブル

このマンガのレビュー

採点競技が持っている本質的なジレンマに踏み込んだストーリーは、金メダリスト森末慎二が原案なればこその不朽の名作。すばらしい演技だから高い点数がつくはずなのに、いつの間にか高い点数がつく演技こそすばらしいという価値観に逆転してしまう矛盾は、あらゆる採点競技についてまわります。そこに、“楽しい体操”という極めてシンプルな価値観を大切にすることの重要性が無理なく描かれていて、それがまったくお説教臭くないのが本当にすごいマンガです。 松岡 忠幸

体操という競技の人気を維持するため、メダリスト森末慎二さんが企画、原作も担当した作品。競技を見ていると厳しそうに見える体操だが、この作品を読んでいると、楽しく誰にでもできる気がしてくるから不思議。それが「誰にでも可能性はある」という勇気ももたらしてくれる。実際にこの作品に影響を受けた有名選手も数多いそうで、スポーツにとって「楽しさ」が第一歩だという原点も思い起こされる名作。 鈴木 重毅

技の名前や、種目の見方、ルールや採点方法など同作を読んで、始めて体操の面白さを教えてくれた不朽の名作だ。(90年代後半から2000年代が舞台のため、現代はルールや採点には一部変更がある)。バク転やバク宙は、誰しもが一度は憧れるのではないだろうか? 重心の使い方や身体の動かし方など、体操の素晴らしさ、面白さを感じ、マットで練習したくなるに違いない。中学・高校に戻れたら、体操部に入りたい!と思うばかりだ。 江口 晋太朗

ルールを知らないスポーツを漫画を通じて理解を深めるのは、とっても新鮮な気持ちになります。特に『ガンバ!Fly high』では1994年の当時の引退したトップ体操選手が競技人口の減少を危惧して持ち込みをして実現したという背景も込みで面白いです。その漫画が、アニメにもなり、内村航平選手も影響を受けたと語っています。漫画の持つ凄い力を感じます。 井本 洋平

ロス五輪金メダリスト・森末慎二が原作を担当した本作は逆上がりもまともにできない主人公・中学生の藤巻駿(ふじまきしゅん)がオリンピック選手を目指して体操部に入部するところから物語はスタートします。個性豊かで優しいけれど弱小のチームがどんどん上達していく王道の少年スポーツマンガです。本作の魅力はコミカルなシーンと、熱血シーンが程よくミックスされているところ。金メダリスト監修だけあって、一から初心者が体操を教わり上達していくノウハウも丁寧に描かれています。 よね

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