ボクシング

あしたのジョー

原作:高森朝雄 漫画:ちばてつや
講談社
ボクシングマンガの金字塔! ジョーも力石徹も社会現象に

主人公・矢吹丈の半生を描いた、言わずと知れたボクシング漫画の金字塔。ライバル・力石徹の死は、当時、社会現象になり、リアルな葬式まで行われたとニュース記事で読んだ。登場人物の死が、ニュースになり新聞になり、ここまで社会現象や事件になったのは『あしたのジョー』の力石徹くらいではなかろうか? 衝撃度的には『タッチ』の和也も挙げられるが、時代背景を考えると力石徹は別格だったんだろうと想像できる。50年前に描かれた作品だが、今でもまったく色あせていない。感覚としては、漫画作品というよりも、文学作品に近い孤高の存在(こう書くと漫画と小説どっちが上か?みたいな話のようにも聞こえるが、決してそういうことではない)。スポーツ漫画を語る上で『あしたのジョー』を選ばない理由が思いつかない。眞形 隆之

主催
助成