障がい者が世間で生きることの困難さや、沖縄に残る米軍基地がもたらす影響など、今日も日本社会に残る差別や無関心の問題を訴える作品です。6年にわたる取材をもとにドキュメンタリー作品として作られた原作を元に、甲子園出場を目指す子どもたちとその周囲の大人たちの人間ドラマが球児たちの目線から描かれていて、どうしようもない辛い現実に身につまされる思いで読みました。どちらか一方が悪役というわけではないけれど、不平等と不公平は我慢を強いられている側でしか気づくことができないと改めて感じました。こういった作品を通して、多様性を受け入れることを、表面的な共感だけではない行動に繋がるきっかけになってほしいです。そふえ