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ヒカルの碁

原作:ほった ゆみ、作画:小畑 健
集英社
週刊少年ジャンプ

このマンガのレビュー

囲碁を全く知らなかった小学生のヒカルの前に突然(霊として)現れたのは、平安時代に天皇の囲の指南役をしていた藤原佐為。この出会いをきっかけに、ヒカルは囲碁の世界に足を踏み入れていきます。最初は嫌々碁を打っていたヒカルですが、ライバルとの出会い中学で囲碁部に入部したことをきっかけに、だんだんと楽しさに目覚め、プロを目指すように…。囲碁のやり方や囲碁界の常識すら知らなかったヒカルの成長とともに、読者も囲碁の面白さを体感できる物語。 すぎゆう

囲碁や将棋やチェスは「マインドスポーツ」と呼ばれ、世界中で大会が開かれている。近年ではゲームもeスポーツと呼ばれ「スポーツとは体を動かすもの」という概念が変容してきている。『ヒカル』の碁は、棋士と呼ばれるプロではなく、少年を主人公に据えることで「院生」や「学生大会」など、業界を広く描いている。そしてプロの世界へと進み数あるタイトル戦やその歴史、そしてその先に中国や韓国での囲碁についても描かれる。また、インターネットを通じて世界中で囲碁が打たれていることも物語の要素として重要な役割を担っている。日本人だけがやっている遊びではなく、世界中で興じられている「スポーツ」であることがとても伝わる作品だ。 うなぎ

平安時代の最強棋士・藤原佐為の霊を宿した少年・進藤ヒカルが徐々に囲碁にのめり込み、自分だけの碁ーーまさにヒカルの碁ーーに至る道を描いていた、というタイトルの意味がわかった時の感動は、自分の中では漫画史上一番です。ヒカルの急成長に呼応するように、小畑健先生の絵が徐々に完成されていくのも読んでいて楽しい作品です。囲碁が全くわからなくても全部通して読める熱さとキャラクターのパワーが、全23冊という決して長くない冊数に詰まっているのもすごい!

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