このマンガのレビュー
スポーツ総合情報誌「Number」で、将棋特集が組まれたのは記憶に新しいところ。本作の主人公は、藤井聡太二冠(2021年6月7日現在)と同じく、中学生でプロ棋士となり、将来が期待されている桐山零。「勝つ理由がない」と言いながらも必死にあがき、もがき、研究に研究を重ねて勝ちを奪いに行くその姿はアスリートそのものと言えるのではないでしょうか。プロ棋士として、そして1人の人間としてあらゆる局面に逃げずに立ち向かう姿は、読者を勇気づけてくれます。映画、アニメ化もしているので、マンガと合わせて見てみるのもおすすめです。 すぎゆう
プロ棋士とは将棋盤で壮絶な戦いを繰り広げるアスリートであることがヒシヒシと伝わる作品。またスポーツにおいて重要な「勝ちたいという野心」がプロ棋士たちはどんなアスリートたちよりも強いのではないだろうかと思わせてくれる。 Micha
マインドスポーツとも呼ばれる将棋。極限の思考力とメンタルが求められる競技だからこそ、その盤面には棋士たちの生き様そのものが表れます。作中に登場するどの人物や戦いも魅力的ですが、その中でも特に主人公、桐山零の(自称)ライバル、二海堂晴信は印象的。幼い頃から病気と向き合い、目の前の圧倒的才能に何度も悔しい思いを重ね、それでも常に明るく前向きにふるまい、自らの手で再び立ち上がる彼の姿を見ていると、自分もまだ何かやれるはずだという気持ちにさせてくれます。 旅するタコ