このマンガのレビュー
1989年の連載開始は、『SLAM DUNK』よりも前。単行本はシリーズ全体で80巻を超え、現在も連載中。部内のトラブルで休部状態だった瑞穂高校が、転校生の主人公が加入することで、絆と活力を取り戻し才能を開花させていく物語。ディフェンスシステムや戦術が綿密に描写されており、特に秋田城北高校と対戦したインターハイ準決勝は、バスケットボールの戦術的娯楽性を極めた好試合で必読。なお、スポーツ漫画の展開で因縁の相手の前に強豪校との対戦が組まれた場合、勝利はほぼ確定しているので、面白さが試合展開に全振りされる。結果、物語的クライマックスとは別に、スポーツ的クライマックスを迎えることがある。秋田城北戦はそういう試合。 山辺 哲識