バレーボール

少女ファイト

日本橋 ヨヲコ
講談社
複雑な人間関係を描く、高校女子バレー群像劇

主人公・大石練(おおいし・ねり)は、中学の名門バレー部に在籍しながら、実力をひた隠しにしている。それには全国大会で準優勝までした小学生時代のチームメイトとのトラブルや、姉・真里が大きく関係していた。やがて自分と正面から向き合う事を決意し、姉と同じ高校のバレー部へと進む。曲者ぞろいのチームメイトも、それぞれの問題やトラウマを抱えている。この作品は、少女たちが闘い、もがきながら成長していく群像劇だ。人間関係も密なら、登場人物一人一人の背景も密。更に濃ゆいセリフが随所に散りばめられている。濃厚である。誤解を恐れずに言うと「読むとグッタリする作品」である。読み飛ばせない作品なのだ。その代わり、心の芯に喝を入れてくれる。バレーボールについても綿密な取材に基づき、丹念に描かれているが、実は物語の装置はバレーでなくてもよかったのだろう。最後に作者のTwitterでの発言を紹介しておきたい。「もうそろそろバレー漫画じゃないのに気づいてくれたらいい(まあまあバレーするけど)」。鷲谷 祐也

主催
助成