武道

あさひなぐ

こざき 亜衣
小学館
武道<薙刀>に青春をかける、女子高生たちの成長記

東京五輪で「スポーツとは何か」が大きく揺らいでいる今だからこそ、「薙刀」という、国際大会も無ければ国内でもどマイナー、競技人口がほとんど女子しかいないこの競技に、少女たちが青春を捧げる姿に強く胸を打たれます。習いはじめたときの、自分もああいうプレイをしたい、あの人みたいになりたいという“あこがれ”。そしてその理想に自分は負けたくない、ライバルに勝ちたいという“誇り”。社会から注目されない薙刀の世界で、なりふり構わず戦い、自分に芽生えた醜い感情に葛藤しながらも薙刀を振り続け、先に待っている笑顔と涙。スポーツに情熱を注ぐことの根源的な魅力が詰まった作品なので、迷ったときは何度も読み返したいです。黒木 貴啓

主催
助成