Jリーグ誕生後の日本サッカーの成長、人気の高まりと歩みを同じくしていた作品。サッカーへの真っ直ぐな思い、チームへの思い、代表への思い、全てに情熱が迸っていて最初から最後まで胸を熱くさせてくれる。伝説のセリフとして各所で取り上げられているが、連載最後の方の実況があまりにも胸熱で、今でも記憶に鮮明に残っている。スポーツを通して味わえる「熱狂」や「一体感」を何度でも体験できる名作です。
レビューの一覧
競技用義足にフォーカスした青春ストーリー。そのカッコよさ、能力、そして魅力をなんとかして引き出したいという主人公と、開発やサポートに関わる人たちの姿勢が気持ちいい。漫画の描写においてもその姿勢が貫かれているところがカッコいい。この競技の音を感じに、フィールドに行きたくなる。
©︎I.T.PLANNING,INC.
登場した当時「車いすバスケットボール」はもちろんのこと、パラスポーツ全般がまだよく知られていなかったけれど、それを一変させた作品。「車いすバスケ」の激しさ、強さ、面白さを伝えてくれるだけではなく、様々なキャラクターたちを通して理不尽な状況や人生に立ち向かう本当の強さも伝えてくれる。連載開始からもう20年以上経ってることに驚くが、今でも続きを読むのがとても楽しみで仕方ない。
傑作揃いのサッカー漫画にあって、全く新しい視点を提供してくれた作品。それまでの作品が「プレーする喜び」を感じるのに対し、「スタジアムに行く喜び」「クラブに関わる喜び」「推しの選手を応援する喜び」を味わえる部分が大きく、サッカーに関わる喜びの幅を大きく広げてくれたと思う。それはもしかしたら読者の人生の可能性も広げてくれるかもしれない。
©︎森末慎二・菊田洋之/小学館
体操という競技の人気を維持するため、メダリスト森末慎二さんが企画、原作も担当した作品。競技を見ていると厳しそうに見える体操だが、この作品を読んでいると、楽しく誰にでもできる気がしてくるから不思議。それが「誰にでも可能性はある」という勇気ももたらしてくれる。実際にこの作品に影響を受けた有名選手も数多いそうで、スポーツにとって「楽しさ」が第一歩だという原点も思い起こされる名作。
©浦沢直樹/小学館
柔道
YAWARA!
- 小学館
「ヤワラちゃん」は社会現象に、女子柔道を国民的にした名作
当時、まだ光の当たっていなかった女子柔道を題材に、谷亮子選手の大ブレイクと相まって一大ムーブメントを巻き起こした作品。それまでのスポ根レジェンド作品と違い、普通の(普通でありたい)女の子が活躍していくというのが斬新だった。一本背負いが美しくかっこ良く、その技に憧れる人も多かったのではないかと思う。女性が主人公のスポーツもので、これほどの影響を与える作品に再び登場してほしい。
©満田拓也/小学館
拾って拾って拾いまくる。つないでつないでつなぎまくる。その姿が熱く、チームスポーツの醍醐味は仲間を信じて託すことであり、チームの絆にあるということを教えてくれる傑作。どんな時でも諦めない主人公たちのスピリットは、今の読者の胸をも熱くするはず。満田拓也先生の作品はのちの『MAJOR』の方が有名になりましたが、この作品もずっと読み継がれていってほしい。